ネットリサーチとは?

まずネットリサーチについてしっかり理解しておきましょう。

ネットリサーチとは、ネット調査、Web調査、オンラインサーベイなどとも言われ、インターネット上で行う様々なリサーチ・調査のことを指します。

従来のリアルな訪問・面接や郵送を利用して行われていた市場調査や消費者の意思調査をネット上で調査する手法で、SNSやブログなど、インターネット上で当たり前に意見を発信できる現在では、ビジネス(特にマーケティング)において必要不可欠なものとなっています。

ネットリサーチについては以下の二つの手法があります。

  • セルフ型ネットリサーチ
  • 企業委託型ネットリサーチ

なお、ネットリサーチに関してより詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。

関連記事:ネットリサーチとは?利用する際の注意点やメリット、おすすめの会社を比較

今回は特にネットリサーチを活用する際に気になる、相場・費用について解説していきます。

ネットリサーチにかかる費用・相場

ネットリサーチにかかる費用・相場を見るためには、上記で解説した「セルフ型ネットリサーチ」「企業委託型ネットリサーチ」を分けて考える必要があります。

セルフ型ネットリサーチを利用する場合

セルフ型ネットリサーチとは、自社でリサーチ方法(アンケート内容など)を決定し、リサーチ会社が抱えるモニター(アンケートなどの回答者)だけを借りてネットリサーチする方法です。

企業委託型よりも費用は安くなりますが、自社がネットリサーチノウハウを持たない場合、効果的な調査を行うことが難しいという特徴があります。
多くの企業が設問数とサンプル数(モニター数)で料金設定をしています。
例)5問・100サンプル=4万円など
具体的な費用・相場の詳細は後述します。

企業委託型ネットリサーチを利用する場合

企業委託型ネットリサーチとは、どのような情報が欲しいのかをネットリサーチ会社に伝え、実際の調査内容・方法などはリサーチ会社に委託し、ネットリサーチする方法です。

セルフ型よりも費用は高くなりますが、依頼側の負担は少なく、プロのネットリサーチノウハウを活用して、より欲しい情報を効果的に調査出来るという特徴があります。
リサーチを企業に委託する場合、企業の要望に合わせた様々なオプションを追加するため、セルフ型のような一律で料金設定がされているわけではなく、各社で見積もりをもらう必要があります。

多くの企業は以上の2つの型のネットリサーチサービスを行っています。

セルフ型ネットリサーチの具体的な費用・相場

ここからはより具体的な費用・相場の詳細を見ていきます。
まず、セルフ型ネットリサーチサービスの費用・相場です。

設問数・サンプル数

セルフ型のネットリサーチサービスは基本的に設問とサンプル数で料金設定されています。
なお、ここで紹介する費用・相場は後述するオプションは一切なしの場合の値段です。
ほとんどの調査ではスクリーニングなどのオプションが必要になるので、この章の費用のみを想定すると予算と合わなくなってしまうケースが多いので注意してください。

1問・1サンプル

もっとも基本的な値段設定が「1問・1サンプル」での料金設定です。
年間600社以上が利用している「サーベロイド」やメルカリなどが利用している「Fastask(ファストアスク)」が採用している料金設定で、1問・1サンプル=10円のシンプルな設定がほとんどです。
ただし実際に有効に利用する場合、スクリーニングなどのオプションがありきのサービス内容なので注意しましょう。
また最低単価も設定されているのでサンプル数100件以下など少数では発注できない場合があります。

5問・100サンプル

また1問・1サンプルと同じように多くの企業が採用する料金設定が「5問・100サンプル」「10問・100サンプル」などです。
基本的にアンケートの内容は質問が多ければ多いほどサンプル数を集めることが難しくなります。
どのような調査でもサンプル数を集めることが前提なので、設問数が10問以上と多いアンケートよりも設問が少数のアンケートのケースが少なくありません。
そこで活躍する設定が「5問・100サンプル」などです。

モニター数1000万人以上の国内最大手「マクロミル」のセルフ型ネットリサーチサービスでは「5問・100サンプル」で7万円の料金設定です。
また通販などで有名な楽天の子会社である「楽天インサイト」では「10問・100サンプル」が最低価格82,000円で設定されています。

次にオプションの費用・相場をみていきます。

オプション

スクリーニング調査

スクリーニング調査とはリサーチをかけたいターゲットの属性などを絞る、事前調査です。
例えば、車に関してのリサーチを行いたいのに、車を所有していない人にアンケートを回答してもらっても正確な調査になりません。
そこで本調査に入る前に「車を所有した経験の有無」などを調査することをスクリーニング調査と言います。
調査結果をより効果的に活用するためにも多くの場合に必要なオプションで、業界などを問わず様々な調査内容で本調査と併用して行われます。

上述で紹介した「マクロミル」ではスクリーニング用質問3問・サンプル数最大5000件で4万円の設定です。
ただしスクリーニングは多くの数のサンプルから本調査に協力してもらうべきモニターを絞る調査です。
本調査よりも多くのサンプル数が必要になるため本調査よりも費用がかかるケースが一般的です。

アンケート設計

またアンケート内容の設計を委託するオプションもあります。
リサーチの目的・用途などを伝え、具体的なアンケート内容はプロのリサーチャーに委託する形です。
「マクロミル」では質問数10問までで、15万円と設定されています。
質問数が増えるとその分費用が上がります。

データクリーニング

またリサーチ結果の質を担保するために、データクリーニングのオプションがあります。
モニターには少なからず悪質な回答があります。
アンケートは謝礼が高価なものや人気なものでは重複応募が多かったり、難しいモノは本人以外が回答しているなどの不正が行われている場合があります。
このような調査において発生する誤差や不正な回答などをチェックし、弾くことでより信頼性のある結果を担保するオプションがデータクリーニングです。

費用は開示されておらず、企業によって異なります。

レポート作成

また基本的なリサーチでは、調査結果はもらえますが分析は行われません。
そこで調査結果をより効果的にビジネスに活用するために、プロのリサーチャーによる分析をレポートとして貰う事ができるオプションです。

調査のサンプル数や質問数、また調査の目的などによって分析内容・レポート内容が変わるため、費用はその案件ごとに見積もりを取ることになります。

その他

他にも企業やサービスによって、「アンケートへの画像や動画挿入」「自由回答型の回答集計」「オフライン調査」など様々なオプションがあります。
大企業ではオプションの幅も広く様々な目的・用途に合わせたオプションの組み合わせをすることが出来ます。

企業委託型ネットリサーチの具体的な費用・相場

多くのネットリサーチ企業が、上記で紹介したセルフ型とともに企業委託型サービスも行っています。
企業委託型は、アンケート画面作成・アンケートデータの回収・クリーニング、集計といった、セルフ型で紹介したオプションを一連に組み合わせたものや、市場構造や消費者のインサイトを探るなど、少し特殊で独自の調査方法も多数あります。
セルフ型よりもより複雑で自由度の高いネットリサーチが可能です。

セルフ型で紹介した「マクロミル」や同じく国内最大手の「GMO Research」などもオーダーリサーチサービスを行っています。

企業委託型は各調査内容で見積もりを取る

企業委託型(オーダーメイド)ネットリサーチサービスではセルフ型のような明確な料金提示をしている会社はありませんでした。
各企業で見積もりをもらい、いくつかの企業で比較して最適な企業を選ぶのがいいでしょう。

ネットリサーチを行なった費用と内容の事例

最後に実際にネットリサーチを利用された実例をマクロミルが開示してくれているので、紹介します。

参考:マクロミル・リサーチ料金表

セルフ型ネットリサーチの実例|マクロミル

オプションなしの本調査のみの実例です。
首都圏近郊の20~30代の意識調査を実施した例です。

費用

質問数:15問・600サンプル、オプションなしで350,000円です。

調査内容

調査内容は、首都圏近郊の20~30代の意識調査のため、スクリー二ングなどはなしの調査でした。

  • 調査対象エリア:1都3県(東京、千葉、埼玉、神奈川)
  • 対象者条件:20~39歳の男女
  • 質問数:15問
  • サンプル数:600
  • オプション:なし
  • 分析:なし
  • 納品形式:ローデータ・GT(単純集計表)・オリジナル無料集計ソフトQuick-CROSS用データ

結果

意識調査などのモニターの厳選(スクリーニング)が必要ない調査内容の場合、本調査のみの費用で調査できます。
市場調査などの直接的なビジネス活用というよりは、行政などの調査に多く利用される形式です。

企業委託型ネットリサーチの実例|マクロミル

同じくマクロミルで、よりビジネス活用を想定したケースです。
「即席カップ麺」の価格策定用のリサーチです。
調査票の作成や分析などを、目的と課題を元にマクロミルが設計しました。

費用

質問数 20問・1,000サンプル、オプションありで1,200,000円です。

調査内容

調査内容は、「即席カップ麺」の価格を策定するために、ある程度の事前調査を行い、かつサンプル数なども多く、効果的な調査にするためにアンケート作成や分析などをマクロミルに委託された調査でした。

  • 調査対象エリア:全国
  • 対象者条件:直近1カ月以内に「即席カップ麺」を自分で購入し、食べたことがある20~59歳の男女
  • 質問数:20問
  • サンプル数:1,000
  • オプション:スクリーニング・アンケート作成など
  • 分析:あり
  • 納品形式:ローデータ・GT(単純集計表)・オリジナル無料集計ソフトQuick-CROSS用データ・クロス集計表(性別、年代別…他)・設問票・分析レポート(PRICEⅡグラフを含む)

結果

今回の実際の商品価格策定のための調査など、ビジネスに直接ネットリサーチを活用する場合、より最適な結果を出すために必要なオプションをフル活用した事例です。
質問数20問・1000サンプルの価格は57万円のため、半分以上がオプションの費用であることがわかります。
調査の規模にもよりますが、オプションを活用する場合は本調査費用よりも1.5~2倍以上費用がかかると考えておきましょう。