出張費を削減する方法

出張費で経費を圧迫する無駄コストを洗い出す

一概に出張費と言えど、どこからが無駄でどこまでが必要経費なのかを判断することは、比較的難しいです。例えばタクシーの利用を見たところで、都内などの交通機関が多い場合であれば必要性を疑われますが、地方によっては全く問題なく必要経費の場合もあります。そのため、まずは出張費を明確にする必要があります。最近のシステムの中には、出張費用を可視化することで、無駄コストの洗い出しができるものがあります。このようなシステムを導入し、無駄なコストを洗い出しましょう。知らず知らずに圧迫している要素が見つかるかもしれません。そしてこれは出張費だけでなくコスト削減全体に大きく使える考え方ですが、まず何を削減するのかを明確にするために、無駄コストを洗い出し、順位付けなどを行いましょう。
対応すべき無駄コストの優先順位がわかるため、具体的に改善して行くことができます。

早割・格安航空会社の利用と宿泊先や日程の調整

無駄コストのよくある具体的な例をみていきましょう。出張費用の無駄コストの一つとして、ホテルなどの宿泊費があります。もちろん宿泊費自体が発生するのは問題ないのですが、ここで問題なのは宿泊先を個々の出張者が選べる場合です。個々が選ぶ際に、特典が付いたプランを選ぶことや経費内だからと少し高級なホテルを予約することができてしまう場合、ここで無駄コストが発生してしまいます。このような場合、個々人の選択の余地をなくし、出張の宿泊先などを制限したり、システムで事前に決定してしまうことで、無駄コストをなくすことができます。

社内ルールで制限をする

宿泊費用や交通費用を抑えたい場合は、早割があるなどの格安航空会社を利用したり、比較的安い宿泊先や週末などの繁忙期を避けた日程調整を、個々の出張者が行う社内ルールを作ってしまうことで実現できます。しかしこの場合、出張費の削減が可能でも、いままでの出張者が不満を抱き、モチベーションを下げてしまう可能性が大きいです。
理由として、主に2つあります。
①急な出張がしづらくなったり、日程の融通が効かず、仕事に支障を来す場合があること。
②出張先の宿泊施設や交通手段の選択肢が少なくなることで、出張時の準備に余計に時間が取られること。
これら二つは個々の社員の生産性に関わってくる話です。出張費を抑えるために、ただ強い制限のある社内ルールを作ってしまうと、日程の制限や融通の効かなさで、最悪の場合ビジネスの機会損失に繋がることも考えられます。いかに出張者のモチベーションをさげずに、出張費の削減をするかが重要です。注意しましょう。

出張管理システムなどで仕組み化し、無駄コストを下げる

上記のように出張自体のルールを個々人に任せるやり方に対し、システムを用いて一元的に仕組み化してしまうことで、出張者のモチベーションなどを極力下げずに無駄コストを抑えることができます。システム化することで、出張者の手間は極力抑えることもできるため、出張者の時間節約にもなり、生産性の向上も図れるかもしれません。具体的には宿泊先を選択する際に、すでにポイントやキャッシュバックプランなどを除いた数少ない選択肢にするシステムを導入すること、あるいは旅行会社や宿泊施設と提携し予め宿泊先を決めておくことです。
この施策によって、今まで自由だった出張者にも宿泊先などの手配がみられている意識もうまれ、コスト削減への意識改革にもつながり、細部の経費のもコスト削減意識が働くようになるかもしれません。

キャッシュレス化をはかる

最近の消費税増税に合わせて、国がキャッシュレス化を推進しています。
こちらを応用し、経費専用口座とクレジットカードを活用することで、キャッシュレス化をはかり、キャッシュバックをつかって経費を抑えることもできます。またその際に企業にマイルを変換することや、ポイントも企業につけることができるので、場合によってはかなりの還元率になることもあり得ます。また従来の方法のように出張者が一時的に負担していた場合、会社のカードを利用することで出張者の一時的な自分負担もなくなります。企業にとっても出張者にとってもwin-winなコスト削減方法ではないでしょうか?またカードの利用で、明細が一元的に管理できるようになり、精算の際の手間も減り、経理部も負担が少なくなるため、ひいては企業全体のコスト削減に繋がる方法です。

本当に出張は必要か?IT技術の活用

出張を必要とするか否かを再度見極めることも、コスト改善につながります。最近ではweb会議などを導入している企業が増えてきていますし、初期費用はかかりますが、長い目で見た際にはかなり経費を抑えることができます。活用できる技術は積極的に導入し、本当に必要な際に出張を行うよう、社内の出張自体の回数を抑えてしまうのも、出張費の削減に有効でしょう。