昨今、ビジネスの場においては非常に活発に革新が行われています。特に、上場企業においては表題にある「KPI」についてかなり敏感になっており、職場の成果においてもどの程度KPIを獲得・進捗したのか、ということを報告するところもあるようです。今回は、ビジネスの場において、なくてはならない「KPI」について基礎から紹介してまいります。

KPIとは

KPIとは、key performance indicator の略で、組織やチームで設定した最終的な目標を達成するための、過程を計測・評価する中間指標のことです。日本では「重要業績評価指標」や「主要業績評価指標」「重要達成度指標」などと言われています。
引用元:https://news.mynavi.jp/article/20180213-584004/

具体的な例を言うと、今月の売り上げは100万円にしよう、と企業が設定します。そうすると、指数の一つとして
・1日の営業活動は平均〇〇
・1案件につき平均利益は〇〇を目指す

上記のようなものが挙げられます。この〇〇を達成していると、企業が設定した100万円を達成できるというものです。
KPIとは、言い換えれば、最終的な目標達成のために、過程において達成すべき目標を設定していると考えても良いでしょう。

KPIを設定することのメリット

営業活動、及び普段の業務の怠慢改善

業務における「怠慢」というものは、自分のすべきことが明確にわかっていない、把握していない人に多く見受けられることから、「自分がしている業務の着地点」を認識させることで、結果として一人当たりの業務の効率化が図れます。

目標設定着地点の可視化

企業側が「今年は、上場することを目標とします」と設定したとします。しかし、上層部は具体的に上場するために何が必要かということを理解していても、実際に営業活動を行っている下層部は、明確に何をしたらいいのかということがわかりにくいものです。そのために、日々の営業活動の目標は〇〇です、とすることでモチベーションアップ、業務への姿勢改善などが狙えます。人間というものは「何をしたらいいかわからない」時ほどストレスを感じやすいので、「この業務が終わったらこれをする。その次はこれ」と自身の組織における社会的価値を感じさせ、メンタルケア的な意味で取り入れている企業もあるようです。

KPIの設定のポイント

実際にKPIを設定する際に何を注意したらいいでしょうか?

短期的なKPI設定にすること

KPIとは、冒頭にもありましたように、「最終的な目標を達成するための、過程を計測・評価する中間指標」を指しますから短期的に設定するのがベターです。例えば、1か月、半クール、1週間などスパンが短いほどいいですが、短すぎるのは良くありません。そのため、1週間〜1か月程度でKPIを設定するとよいでしょう。

・年間1200万を目標
・月あたり「平均」100万目標
・1週間当たり25万円の売り上げ

下にいくほど、数字もリアリティを増しますよね。朝礼などで、進捗率を可視化して示すことで営業活動への取り組み方が劇的に変わるはずです。営業マンごとの営業目標に対する進捗率を張りだしたり、達成した人に対してはそれぞれ恩賞を設定するなど工夫を凝らしている企業も多く見られます。
また、案件ごとにKPIを設定する方法もあります。例えば、車の販売などでは1台販売ごとに、どういったKPIが考えられるでしょうか?

・1台当たりの平均利益
・オプションの付帯率
・顧客満足指数〇〇以上
・納車アンケート回収

上記のようなものが思い浮かぶことでしょう。すべてを達成すればKPI達成というわけです。もし、一つ欠けていたらKPI達成率85%となり、残り15%は別案件で不足分を補っていく形になります。

KPIを設定して運用する時のポイント

これは当たり前のことですが、「KPIを設定しました!達成しました!」で終わっていては設定した意味がありません。必ず、目標達成には何度も挫折を味わうことと思います。その際、必ずKPIを指数にしてフィードバックを行うことが重要になってきます。KPI一つごとにフィードバックを行うことで改善策を明確にし、結果として効率化につながります。効率化が進めば経費削減にもつながりますし、無駄に残業をする必要性もありません。KPIを設定し、運用する際にはKPIの管理とフィードバックを必ず行うようにしましょう。

最後に

いかがでしょうか?まだまだKPIの重要性に気づいていない管理者の方々は多くいますが、水面下で業績をあげている企業はどんどん取り入れています。まさに革新といっていいでしょう。上場企業ともなれば、1週間単位でKPIが設定され、次席者に報告義務を課しているところもあります。是非、KPIを取り入れて、業務改善を図ってみてください。