施工業でのプロジェクトとは
施工業は、取引先との見積もりを経て工事契約を結ぶことからプロジェクトが始まります。受注にあたり原価計算など、予算について具体的に計算を行っていきます。施工業にも様々な業務形態があり、建設だけを行う業者もあれば設計段階から請け負う業者もあります。逆に外注する場合もあります。また、外注がなくても物品等の発注作業などは基本的に発生してきます。完工するまでには資機材の管理や現場経費、発注した物品の検収および仕入れなど、多くの付随業務があります。施工業者の業務は工事がメインです。しかしただ工事だけをすれば良いのではなく、プロジェクトの適切な管理をしなければ事業を継続していくことはできません。そこで、施工業に限った話ではありませんが、プロジェクト収支管理を行うことが非常に重要になってきます。
施工業でプロジェクト収支管理をして得られる成果
企業活動を行う上でプロジェクト収支管理は欠かせられません。さらに、現代ではプロジェクト収支管理のできる便利なツールが開発されており、このようなシステムの導入によって業務効率を上げられるということを知っておかなければなりません。まずはプロジェクト収支管理によって施工業ではどのような成果が得られるのか挙げていきます。
無理のないスケジュール管理で安全第一を実現
施工業が他の業種と異なる点はいくつもありますが、特に安全面に配慮しなければならないという点は特徴的です。工事では何よりも安全が重要視されます。危険性があるのは現場となるため、業務全体の流れを管理するシステムとはあまり関係のないように思うかもしれません。しかし、プロジェクト収支管理をすることで最適なスケジュールを実現することができるため、このことが安全面に影響してくるのです。機材の準備や仕入れ、人員においてもスケジュールの管理は重要です。過密なスケジュールで従業員の身体的にも精神的にも圧迫することは安全第一への実現から遠ざけてしまいます。工程管理を適切に行うことで安全への成果が期待できるでしょう。また、スケジュールの修正などを通してクライアントへの納期を守ることにも繋がります。
一定品質の提供
工程管理では、クライアントと設定した納期を守り信頼関係を保つことにも効果があります。一方、クライアントの満足度を高めるには品質も重要になってきます。そしてもう一つ重要なのが品質の安定性です。一定の基準を超えた品質でありさえすれば良いのではなく、常に同じクオリティを提供できるということも重要なのです。従業員の安全だけでなく、施工業における品質は事故などにも関わってくるため欠陥などがあってはなりません。複雑で大規模な工事であるほど綿密な管理が必要で、品質管理を意識してプロジェクト収支管理していかなければなりません。
材料や人員の管理で利益とのバランスが取れる
従業員やクライアントへの配慮は必要ですが、事業として工事をしていく以上継続性が必要になってきます。そして継続して事業を行っていくには利益を出していかなければなりません。いくら安全に配慮をしていても利益に直結するとは言えず、むしろ利益を下げることすらあり得ます。なぜなら工事の品質を上げればその分原価は上がるためです。逆に品質を下げ、原価を抑えれば利益率は高まるかもしれませんがこのような極端な解決法ではクライアントが離れてしまいます。そこで品質と利益とのバランスが重要になってきます。人員の管理や材料、そして売り上げなどのバランスを考えていくために原価管理は重要度が高いと言えます。利益率の低さが懸念されている施工業では特に、適切な原価管理をするようプロジェクト収支管理をしていかなければなりません。
施工業にオススメのプロジェクト収支管理ツール
OBIC7
「OBIC7」では多くの業種に対応し、施工業に特化したソリューションも用意されています。累計20,000社を超える導入実績があるなど安心感もあります。
webサイト:http://www.obic.co.jp/
SMAC工事管理
「SMAC工事管理」は、建設業向けに特化しているのが特徴です。見積から仕入、請求まですべての流れを一元管理できます。総合建設業から、土木、建築、設備、管工事や機械設備といった専門工事まで、施工業を幅広くにサポートしています。
webサイト:http://www.e-panac.com/
ZAC Enterprise
「ZAC Enterprise」は施工業に特化したものではありませんが、クラウドERPとして経営モニタリングができるなど様々な機能が搭載されています。クラウドERPでは珍しくありませんが、月額利用という料金体系をしていることも特徴的です。
webサイト:https://www.oro.com/zac/
施工業でプロジェクト管理をする際の注意点
プロジェクト収支管理はプロジェクトを実行する上で必要になってきます。しかしツールを導入するだけで問題が解決するものではありません。ツールはあくまで道具であり、それを使いこなしていく必要があります。また、比較的規模の大きなシステムであるため初期費用やランニングコストはよく考える必要があるでしょう。使用中のソフトから乗り換えるような場合には特に、新しいシステム導入に対し費用対効果を意識するようにしましょう。またツールを選びももちろん大切です。プロジェクト収支管理ツールは幅広い業務をカバーしているものが多いですが、できれば施工業に特化しているほうが望ましいでしょう。業種ごとにある独特の習慣などにも対応していることが考えられます。