日次管理表で現預金の残高確認

給与担当が毎月必ず行うのが、「給与計算」です。給与計算の基本と給与明細について知っておきましょう。

給与計算と給与明細

「給与計算」処理は、従業員に給与を支給するために、毎月、行い、必要な各種書類を作成します。
従業員には、会社が支払う支給額から社会保険や税金が差し引かれた額が支給されます。
その内訳を示すのが、下図のような「給与明細」です。

給与明細の内容

決まっている額の基本給のほかに、時間外賃金や各種手当てを含む支給額から、社会保険料、税金などの控除額を差し引いて計算します。支給額の計算は社内の規定に従い、控除額は法令による社会制度に従って算出します。

会計システムを使った給与計算の例

多くの企業では「会計システム」を使って会計処理をしています。より具体的な業務のイメージを持つために、「会計システム」の画面を見ながら業務の流れをご説明します。

給与処理の流れ

給与処理の業務は下図のように進めます。
最初に勤務状況の確認をするためのデータを準備します。タイムカードや勤務表から、勤務日数や時間外労働の時間数を計算しておきます。

勤務状況のデータが用意できたら、次に明細を入力して計算します。給与システムによっては、入退出を記録する機器と連動して入力したり、業務開始・終了時間を各自が簡単に記録できたりする機能を持っています。例えば、各社員がブラウザ画面にあるボタンをクリックするだけで、出退勤が自動的に記録され、給与の自動計算がきる給与システムもあります。
控除額の計算も正確かつスピーディーに行うことができ、最新の各種法令に対応しているので、社会保険料の計算に慣れていない担当者でも安心です。

給与明細を入力して計算したら、各社員に渡す給与明細書を出力します。給与システムでは、明細を入力をし、確定処理をすることで給与明細が印刷できるようになります。
各自の給与明細が準備できたら、全体の金額を集計して会計システムを使って伝票を入力します。

ex) 給与システム使用例

給与業務と給与システム、処理の流れ

給与システムで、賃金台帳、支給控除一覧表、住民税納付一覧表といった資料を必要なときに出力しましょう。

会計処理とデータ連携

会計システムとデータ連携できる業務システムを活用すれば、給与システムで計算したデータを再度、入力せずに利用できますから、より業務効率が高まります。
会計システム、給与システムが連携している場合は、給与システムで入力されている「給与明細書」「賞与明細書」「(単独)年調明細書」の計算結果を、振替伝票として自動起票させます。仕訳は、設定で行われている給与連動科目を元に行われます。
連動すると、起票された伝票番号が表示されます。

ex) 給与システム使用例

給与システムと会計システムのデータ連携

まとめ

給与計算の基本と給与明細については理解できたでしょうか?
次は「第8回 期末処理と各種帳簿作成」について学んで行きましょう。