「伝票」を起票しよう。会計システムではこうなる!

「出納帳」は、お金がどのように出入りしたかを記載する帳簿です。
今、いくら企業には現金と預金があるのかを記載しているのが、現預金出納帳です。
経費を精算するときの会計処理の手順を、現預金出納帳への記帳のルールを通して理解しましょう。

1:「出納帳」で記録を残す

会社では、日々、お金の動きがあります。例えば、従業員が「必要な事務用品を購入したので、お金を出してください」といって領収書を持ってきたり、「明日の出張で必要な交通費などを仮払いしてください」と言ってきたりすることがあります。
経理の担当者は、領収書や出張申請書などの書類を確認して、現金を渡します。こうした小口の現金を出金したら、記録を残しておかなくてはなりません。こうしたお金の出入りを記録する帳簿が、「出納帳」です。

日々、記帳する出納帳には、「小口現金出納帳」や銀行口座のお金の出入りを記録する「預金出納帳」などがあります。2つをまとめて、「現預金出納帳」と呼ぶこともあります。
出納帳は会社のお金の動きを記録し、後から確認するための重要な帳簿ですから、漏れがないよう、正確に記帳しましょう。

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会計システムを使った出納帳への記帳の例

多くの企業では「会計システム」を使って会計処理をしています。より具体的な業務のイメージを持つために、「会計システム」の画面を見ながら業務の流れをご説明します。

出納帳を記帳

ここでは、「事務用品を購入し、現金で払った」ことを登録する例で進めます。
入力や表示できる出納帳の種類は、会計システムによって異なりますが、現預金出納帳、経費帳、製造経費帳など複数の出納帳を印刷できルものもあります。
現預金出納帳に経費を入力するには、メニューから「現預金出納帳」を選択して表示します。

ex) 会計システム使用例

会計システムで出納帳を表示

経費を入力

現預金出納帳が表示されたら、出金の項目を入力します。事務用品を買って払ったお金の記録を入力するので、出納科目として「現金」を選択します。このように会計システムでは、入力すべき必要な項目があらかじめ登録されています。
次に表示仕訳と入力日を指定します。次に購入したものの科目コードを入力します。科目コードもあらかじめ登録されています。
科目コードがわからなくても、一覧から選択して入力できます。
金額を入力すると、消費税が自動的に表示されるのも会計システムを使う利点です。

ex) 会計システム使用例

現預金出納帳へ登録

現金残高が合っているかをチェック

経理の業務では1日の業務の終わりに、金庫にある現金を数えて、出納帳の現金の額と合っているかどうかを確認します。実際のお金と記録している情報に齟齬がないかを確認することが重要です。
もしも違っていたら、記入漏れや重複した入力、数字の入力ミスがないかを原因を探します。原因がわかったら、会計システムのデータも修正しましょう。

現金残高をチェック

会計システムでは、出納帳への入力は分担して行うこともできます。権限を複数の担当者に設定することも可能です。日々の会計業務を確実に行い、企業のお金の動きと持っている資産を、経営者や必要な人が必要なときにすぐに把握できるようになります。

まとめ

経費を精算するときの会計処理の手順については理解できたでしょうか?
次は「第4回 売掛と買掛の会計処理」について学んで行きましょう。