在庫管理の業務について

在庫管理とは

在庫管理とは、自社の倉庫や店舗、配送センターなどの施設にある在庫を管理する業務のことを指します。在庫とは、商品(完成品)だけではなく、部品や材料、仕掛け品(製造の途中段階の商品)、商品としては販売できない不良品なども含みます。取引先から仕入れた商品を、得意先にスムーズに納品するために重要な業務の一つが在庫管理です。在庫とは、仕入れ先から商品を購入してから得意先に販売するまでの途中段階にある状態の商品のことで、納期通りに出荷するためにはあらかじめ適量を仕入れて在庫としてストックしておく必要があります。一方で、在庫の管理は企業の粗利にも影響しています。、以下の粗利の算出方法を見ても在庫が粗利に直接結びついていることは明らかです。在庫は切らしてはいけないのはもちろんですが、多すぎると粗利を押し下げてしまうということです。販売管理をおこなううえで、適正な在庫管理をおこなうことは非常に重要な意味を持ちます。

粗利=売上-売上原価(期首在庫棚卸高+当期在庫仕入高-期末在庫棚卸高)
※期首在庫・・・会計年度の開始日における期首の時点での在庫
※当期在庫・・・当期中に仕入れた商品や材料の在庫
※期末在庫・・・期末における商品や材料などの在庫状況

在庫管理のメリット

適切な在庫管理を行った場合には、以下の4点のメリットがあります。

キャッシュフローの向上

キャッシュフローとはお金の流れのことを指し、このケースでは企業の手元菌のことをさします。不必要な注文を減らし、必要な商品を購入することで、無駄な支出を避けることと販売機会のロスを防ぐことからキャッシュフローが向上します。

余剰在庫が減る

余剰在庫が減ることは、無駄な支出を減らすだけではなく、在庫がスペースを無駄に取ってしまうことを避ける、倉庫がすっきりして必要な在庫を管理しやすくなるなどのメリットがあります。

欠品が減る

欠品の減少に関しても、販売機会のロスを防ぐほかに、顧客からの信頼向上にもつながります。

品質の安定化

適切な在庫管理により、リードタイムが短くなり納期を短縮できることから、在庫保管中の商品の劣化を防ぎ、品質を向上させる効果が期待できます。

在庫管理の具体的な業務

在庫受け払い

在庫受け払いとは、日常業務における在庫管理の業務のことを指します。「受け」が入庫、「払い」が出庫を意味します。具体的な作業としては、仕入れの際に「在庫の受け入れ」、出荷の際に「在庫の出庫」を商品有高帳に記録します。在庫は単価、数量、金額で記録をします。受け払い業務を適切に行わないと、月次在庫が計上できず、粗利計算ができなくなってしまいます。在庫受け払いが不正確の場合には、商品の実数を数える実地棚卸の作業が大変になってしまうだけではなく、リアルタイムでの在庫の把握が困難になってしまうので正確な処理が求められます。

実地棚卸

実地棚卸とは、一定のタイミングで商品や部品を一つひとつ数えて、在庫の実数量を把握することです。通常の帳簿上の在庫は仕入れ・出荷業務による記録によって計算されますが、時にはズレが生じてしまうことがあります。

ズレが生じてしまう原因には、以下の点があります。

・記入漏れ
・記入ミス
・商品の盗難
・減耗
・品質劣化による不良品化

これらのズレを修復するためにおこなう作業が、実地棚卸です。実地棚卸は以下の手順でおこないます。

1. 棚卸準備表(アイテム一覧)の作成
2. 実地棚卸
3. 帳簿上の在庫との照らし合わせ・・・数量に差異がある場合には、原因を調査します。原因が特定できたら、再び在庫差異が生じないように対策を検討します。
4. 帳簿を修正・・・実地棚卸の数値に合わせて帳簿の数値を修正します。

実地棚卸は、決算のタイミングで必ずおこないますが、決算以外のタイミングでも適宜おこないますが実地棚卸の頻度やタイミングは企業によってさまざまです。また、同一の企業でも商品の出し入れが頻繁なアイテムについては動きの少ないアイテムよりも頻繁に実地棚卸をするケースがあります。どの程度の頻度が適正なのかは一概にはいえませんが、実地棚卸には手間と時間がかかるため、数値上のデータを正しく管理して実地棚卸を頻繁におこなわなくても適正な在庫管理ができる体制を整えれば業務効率が向上します。

購入依頼業務

購入依頼業務とは、一定の時期や在庫量に応じて自動的に発注を行う仕組みです。月に1度、週に1度など決まったタイミングで決まった数量を発注する定期発注点方式と、一定の量よりも在庫の物量が少なくなった時に自動的に発注をおこなう定量発注点方式があります。在庫管理をオートメーション化できる発注手法です。


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