現在、企業では長時間労働をなくし、多様な働き方を受け入れることが求められています。同時に生産性を高めることも重要になっています。ネットとITを活用して、これらを実現する技術や新たな働き方と仕事の仕方を理解しましょう。
いつでも、どこでも、データを活用できる「クラウドコンピューティング」
生産性を高め、多様な働き方を実現するひとつの方法として、必要に応じて仕事のデータや文書にアクセスして仕事をする、「テレワーク」と呼ぶ方法が注目されています。テレワークは、インターネットを介して、時間や場所の制約を受けずに、柔軟に働く形態のことを指します。
会社に出勤しなくても、自宅や出先からパソコンやタブレット、スマートフォンを使って仕事を進められるので、仕事の効率が良くなります。また、育児や介護、身体的な理由で出社できない状態でも、自分の状況に合わせて働けます。自宅やサテライトオフィスと呼ぶ最寄りのオフィスを活用するなど、時間の無駄を無くして仕事ができます。
働く人にとっては働く場所を選べることがメリットになりますし、企業にとっては無駄な時間をなくして仕事を進められるので、産性向上につながります。今までオフィスで働くことが難しかった人を活用でき、人材不足を補うことにもなるでしょう。
このような働き方に情報セキュリティーに配慮したクラウドコンピューティングを利用すれば、安全に必要なデータや文書を活用できます。
情報にいつでも、どこからでもアクセス
また、今後は行政のサービスでもクラウドコンピューティングを活用するよう、国や自治体の取り組みが始まっています。税金や社会保険など、企業にとって必要な各種の手続きがインターネットを介して行えるようになると期待されています。
最先端の技術で社会の課題を解決
クラウドと呼ばれるインターネットにつながったデータ管理の場所に集積された膨大な情報を分析し、活用するために、人工知能(AI)が活用されるようになっています。人工知能は、人の知的な作業を代わりに行ってくれるシステムです。認識、学習、推論、判断などを行い、より賢くなるよう自ら学習する機能も持っています。現在のロボットには、AIが活用され、接客や各種の仕事にも活用されるようになってきました。
AIを利用することで、人の仕事が置き換えられてしまうと危惧する見方もあります。しかし、技術を活用するのは人間次第です。単純で手間のかかる仕事をAIやロボットに任せ、より人の判断が求められる部分に集中して仕事ができると考えてもよいでしょう。
時間がかかっていた情報の整理が短時間になれば、分析した結果を使って、もっと人に寄り添ったサービスやモノ作りができるかもしれません。自社の強みを見出し、新たなビジネスを展開する可能性も広がります。
新たなサービスやビジネス生み出すには、データ分析や情報を安全に活用する方法を知っていなければなりません。今、扱っているデータや文書の意味を理解し、利活用していくことが、その第一歩になることでしょう。