会社の進む方向性を決定するのが経営陣です。いわば会社の舵取り役ともいえます。「経営陣」の仕事について理解しましょう。
経営を担当する「役員」
会社の経営を担当するのが「経営陣」です。一般的には、「役員」を指します。それぞれの役割により、次のような役員がいます。
1.代表者。通常は代表取締役
2.取締役
3.執行役
4.監査役
役員の仕事を簡単に表現すると、「会社の方向性を定めて、社員をその方向に導くこと」といえます。会社の方向性とは、どのような事業を行い、利益を上げていくかということです。
たとえば、現在のネット社会では、従来に比べてビジネスの方法が大きく変わっています。この変化に対応し、どのように新たな価値を生み出して、利益があげていくかは、役員が検討すべき最重要事項です。
ネット社会の中でどのようにデジタル変革を遂げていくのか、どのように進めていくのかを決めて進めていくのは経営陣である役員、とりわけ代表取締役の社長の仕事です。
経営陣が作成する各種の計画
経営陣は業務に直接携わるよりも、会社のあるべき姿を示す設計図を描くことが仕事です。設計書は一度作っておけばよいものではなく、常に変更や改良などの見直しが必要になります。企業が世の中の変化に対応していかなければ、良い商品やサービスを提供することができず、結果的に生き残っていけないからです。
経営陣が作成した各種計画をもとに、事業が進められていきます。
経営陣が作成する設計図には、次のようなものあります。
1.経営計画
1年間の年度計画、数年先までの中期・長期計画などがあります。
どのような商品、サービスを提供し、どのくらい売上を上げて利益を得るかなど、会社の基本方針をまとめたものです。
2.事業計画
経営計画に従って展開した、具体的な実行計画です。たとえば、生産計画、販売計画、人事計画などが該当します。
3.組織計画
事業達成のための組織戦略と責任者を決めます。
従来はこのような計画を立案したり、計画書を作成したりするには、役員や関係者が集まって会議を行うことが一般的でした。現在でも会議は開催されますが、よりスピードを要する場合は、ITを利用したコミュニケーション方法も利用されています。
また、方向性を決定するためには、経営陣の経験や勘に頼るのではなく、事業のデータをリアルタイムに経営陣が把握、分析して意思決定を支援する情報システムもあります。