サンプル

会社中では色々な人が色々な仕事をしています。「第二章 企業経営の目的を業務形態」で見たように、会社は利益を出すのが目的ですから、会社で働いている人たちは自分の会社の利益のために仕事をしているわけです。
会社での仕事は、一般的に業務と呼びます。そして業務プロセスとは、仕事の流れのことです。

作業着の男性とスーツの男性

それでは、仕事の流れとはどういうことでしょうか。
 前述のように会社の目的は利益の追求ですから、全員の目標は一致しているわけです。その目標に向かって各自が作業分担をしているので、当然それらの仕事の間には関連性があるわけです。それが仕事の流れということです。
 一番単純な例をあげてみましょう。

   作る→売る

 「作る」と「売る」という2つの仕事の間に依存関係があることがお分かりでしょうか。たとえば、ある販売員が商品を売りたいと思っても、売る物がなかったらどうでしょうか。いくらがんばっても売れません。ですから、売る前にまず作らなければならないわけです。
 特注品であれば注文を受けてから(つまり売ってから)作ることになりますが、それでも「うちはこんなものが作れるんですよ」というアピールをするためのサンプルぐらいは必要でしょう。それを考えれば、やはり作ってから売ることになるわけです。
 「作る」と「売る」は、会社にとって最も単純で最も基本的な業務です。ですが、現実の会社にはそれ以外の業務もたくさん存在し、それらは「作る」と「売る」を効率よく行うために存在しているといえます。なお、作る業務は製造、売る業務は営業と呼ばれています。
 では、製造と営業以外にはどのような業務があるのでしょうか。
 物を作るためには素材や部品などを仕入れなければなりません。その仕事は製造と密接に関係していますが、製造そのものではないため、購買と呼ばれて区別されています。
 物ができたら売るわけですが、ただ闇雲に販売員が動き回っても効率よく売れません。そこで、商品をアピールし、購入対象となる人たちの購買意欲を高める必要があります。そのたまにはカタログを作ったり、雑誌やテレビに広告を出したりします。このような仕事は直接販売を行うわけではなく、販売を支援するという意味で販売促進(略して販促)と呼ばれます。
 素材や部品を仕入れる、カタログを作る、広告を出すなどの仕事を行うためには、いずれもお金が必要です。また、商品が売れれば会社にお金が入って来ます。ですから、会社に出入りするお金を管理する仕事も必要です。これは財務または経理と呼ばれます。
 作業を分担して行うためには、それだけ人を雇わなければなりません。つまり、会社で働く人を募集して採用したり、採用した人を教育したりする仕事も必要です。これは人事と呼ばれます。
 人々が働くためには働く場所も必要です。たとえば、ものを作るなら工場が、お金や人の管理をするなら事務所が必要です。もちろん、場所だけではなく、機械や事務机、書類棚、社用車といった備品も必要です。そのような働く環境を整えるのが総務と呼ばれる業務です。
 ひとつの商品がいつまでも売れ続ければ、それに越したことはありません。しかし、ほとんどの商品には寿命があります。現行商品の寿命が尽きる前に次の新しい商品を売れ出せなければ、会社は存続することができません。ですから、次期商品を作り出すことは非常に重要です。この業務は研究や開発と呼ばれてます。