青空と観覧車

サービス業は、役務や知識、情報といった目に見えないものを提供するものをいいます。いわゆる物販ではないものは、すべてサービス業であるといえます。総務省の日本標準産業分類でも、情報通信業、運輸業、金融・保険業、不動産業、飲食店・宿泊業、医療・福祉、教育・学習支援業、複合サービス業、その他のサービス業と9つに分けています。
日本では、「サービス」という言葉は「無料」とか「値引き」ということを連想させますが、本来のサービスとはそのようなことではありません。
サービスはもちろん英語であり、Serviceと綴ります。この言葉の動詞はServeであり、給仕する、仕える、勤務するという意味です。つまり、言葉自体には無料とか値引きのような意味は含まれていません。
目に見えない価値を提供して、お客様を満足させるのがサービス業の本質です。

ゴルフのグリーン・観覧車・電卓・注射器・ギターのイラスト

サービス業は、大きく次の2つの形態に分けることができます。

1.設備が必要なもの
ホテル、ゴルフ場、映画館、テーマパークなどが代表的です。設備を利用させることが
目的ですから、設備がなくてはビジネスになりません。
2.設備が不要なもの
役務や知識、情報を提供することが目的のビジネスです。弁護士、会計士など「~士」と名が付くもののほとんどが該当します。医師、家庭教師など「~師」も同じです。その他にも、コンサルタント、芸術家、作家、デザイナーなど、サービスを提供する人は多種多様です。

このように見てくると、政府や地方自治体も典型的なサービス業であると気付くはずです。公共サービスや行政サービスという言葉があることからもわかるように、国民が生活に困らないような役務を提供するのが政府や地方自治体の役目です。
サービスは人から人へ提供されるものです。ですから、提供する人によってサービスの品質が左右されるという特徴があります。そのため、人材の育成はサービス業にとって重要な要素です。
さらに、デフレによる物価の低下などにより単純な物販では価格競争に陥り、ビジネスが成り立たなくなっています。そのため、産業構造が製造業主体からサービス業主体へと変化してきています。その観点においても、製造業からサービス業へ人材を移行させるための教育が重要になっています。
そのほか、サービス業の特徴としては、取り扱うものが目に見えないものですから在庫ができないこと、人から人へその場で提供されるので生産と消費が同時に起こることなどが挙げられます。