株式会社や有限会社などの民間法人の設立目的は利益の追求です。
これに対し、公益法人や官公庁事業体などは非営利法人と呼ばれ、非営利活動を目的とする団体組織があります。最近設立の多いNPO法人も非営利法人です。
前述のように、通常の企業の目的は利益の追求ですが、企業目的と事業（経営）目的とは異なります。
事業目的は、会社設立時の作成する定款に記載されます。そして、その企業の活動はその範囲内に限られることになります。
事業目的とは具体的にいうと、物を作るとか売るとかいうことです。
企業目的と事業目的の違いをはっきりさせるために、ひとつの例をあげましょう。
ある会社が、100円で仕入れた時計を90円で売ったとします。つまり、赤字になりますが、この場合でも事業目的は果たしているといえます。
しかし、利益は出ていませんから、企業目的は果たしていません。ですから、普通はこのようなことがあってはなりませんが、現実には、このようなことは起こっています。それは、取引単体で見ると赤字かもしれませんが、企業全体で見て黒字になっていれば、最終的には利益を得ているので問題にならないというわけです。
ネット社会であっても、企業目的に変わりはありません。ですから、ITの導入も利益追求に貢献している必要があります。
企業はなぜ利益を追求するのかといえば、それは、自らの存続と企業を取り巻く環境へ貢献するためです。
企業を取り巻く環境への貢献とは、具体的には次のようなことを指します。
1．株主への配当を行う
出資者つまり株主に対して、配当という形で利益を還元することで貢献します。そして、さらなる出資を促すことは、世の中の経済活動を維持・発展させるために必要なことです。
2．納税する
人と場所を使わせてもらって利益を生み出し、その見返りとして国や地方自治体に税金を納めることで貢献を果たすことは、企業の大きな責任です。
NPO法人
NPOとはNonprofit Organizationの略。営利を目的としない組織全体の総称。それらのうちNPO法により法人格を取得したものがNPO法人。
