ビジネス文書の基本
ビジネスの場では、さまざまな情報がさまざまな方法でやり取りされています。日常のこまごまとしたやり取りは会話で済ませるにしても、大事なやり取りは文書で行われます。文書による情報伝達は、ビジネスの場における最も大事な伝達手段です。
業務を円滑に進めるビジネス文書
ビジネス文書は、業務を円滑に進めるために欠かせません。伝えたい情報や考えをわかりやすく記述して発信する技術は、すべてのビジネスパーソン必須なものになっています。
文書は組織や会社から発信された正式なもの
ビジネス文書は、個人的なものではありません。発信された社内文書、社外文書は、組織や会社から発信された正式の文書として扱われます。文書の内容や形式に問題があれば、それは個人の問題ではなく組織や会社の信用問題になることもあります。
ビジネス文書の役割
ビジネス文書には、情報や考えを伝え、意思の疎通、説得、通告などを行うという役割があります。文書にすることで、関係している人に同時に間違いなく同じ情報を伝えることができます。文書にすることで、口頭で伝えたときに起こりがちな聞き間違いの問題も防止できます。
また文書には、記録性や保存性もあります。会話は時間が経つにつれ記憶から薄れて「言った」「言わない」のトラブルになることもありますが、文書であればそのような問題は起こりません。
ビジネス文書作成のポイント
ビジネス文書は、次のような点に留意しながら作成します。
- 社内文書、社外文書のそれぞれについて、目的・内容に応じて定着した基本書式や文章表現があるので、それから逸脱した書き方をしない。
- 社内文書、社外文書にはそれぞれどんな種類の文書がありそれらの特徴は何かを知ったうえで適切なものを使う。
- 社内文書は、社内で仕事をするうえで必要な情報が的確に記述され迅速に伝達されなければならないため、文章は簡潔な表現にして儀礼的な要素はできるだけ排除し、敬語も最小限にとどめる。
- 社外文書は、整った形式の相手に敬意を表した文書でなければならず、内容、書式、文章、敬語の使い方など、細部にわたって注意が必要である。
- 必要な項目を、適切な見出しを付けてわかりやすく伝わる順序で並べる。
- 簡潔でわかりやすい文章にする。
- 文書の目的を達することができるように具体的に記述する。
- 読み手をイメージしながら用語や内容を読み手のレベルに合わせ、必要な内容を網羅し不要なことは書かない。
紙でやり取りされることが多かったビジネス文書も、昨今はメールでのやり取りに変わりつつあります。
社内文書の場合は、簡単なものはメールの本文だけでやり取りされますが、分量がある程度多くなるとWord文書などをメールに添付したりネットによって配信したりします。この場合の書式は、紙文書に準じたものになります。
一方、社外文書をメールでやり取りする場合は注意が必要です。どのような注意が必要なのかを以下に示します。
- 尊敬語、謙譲語などの敬語の使い方や敬意の表し方、礼儀は、紙文書と変わらない。
- 頭語・結語、時候の挨拶や相手の発展に対する祝福の挨拶は省略する。
- メールでの挨拶は、「いつもお世話になっております」のような簡潔なものにする。
- 記書き形式は使わない。
- 紙文書の標題は、メールでは件名になる。
- メールにファイルを添付するときの添付文書の書式は、従来のものと変わらない。
- 慶事や弔事、見積書、請求書などの場合は、封書で送る。
- 祝賀状のような格式・格調を重視する文書は、封書で送る。
- 督促のように相手に確実に実行を促したいときは正式な文書とし、封書で送る。
- 相手が迅速な回答を待っている場合は、メールの速報性を生かす。
- 手紙かメールかで迷ったときは、文書の重みを重視するかメールの迅速性・簡便性を重視するかで判断する。
- 親しい間柄かどうかも、メールか手紙かの判断に影響を与える。
ビジネス文書テンプレート
ビジネスでよく使う文書をWordのテンプレートにしました。
こちらのテンプレートは無料でご利用いただけます。
社内文書
案内・通知
- 案内状(ex. 新年会のご案内)
- 通知状(ex. 資料送付のお知らせ)
- 通知状(ex. 組織変更のご通知)
- 照会状(ex. 売上金残高ご照会の件)
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