労務担当者が毎月、行う給与計算。そもそも「給与」には、どのような内容が含めているのか、支給されるもの、差し引かれるものなど内訳について理解しましょう。

「給与明細」の項目

会社では毎月、給与を計算してその内訳を記載した「給与明細」を作成し、従業員一人一人に渡します。
給与明細には、会社から支給する金額の「支給額」と、税金(住民税や源泉取得税など)や社会保険料を差し引きする「控除額」の欄があります。
主に次のような項目があります。

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「給与」から差し引かれるもの

給与を支払うときは、「支給額合計」から従業員個人が負担する「控除額合計」を差し引きます。この差し引きを「天引き(てんびき)」と呼びます。
このような法定控除額のほかにも、財形貯蓄制度による積立金や生命保険に加入している場合の保険料、従業員持ち株制度の投資額、社宅の家賃、社内規程による(例えば遅刻・早退などの)控除額が天引きされる場合があります。

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「給与システム」を使って正確かつスピーディーに計算する

給与明細の「基本給」から「通勤手当」は毎月決まった額が支払われますが、「時間外手当」は該当月の残業や休日出勤など時間外に働いた時間によって計算されます。
また、各種の控除額は労働法及び社内規定などで決まったルールで計算されます。
正確に計算しなければならないこれらの金額を、社員全員分計算するのは、手間と時間がかかります。
「給与システム」を使うことで正確かつスピーディーに給与計算が行うことができるため、導入する企業が増えてきています。

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画像協力:株式会社スマイルワークス

給与システムの画面例です。自社の給与体系に合わせて給与システムの設定をすれば、社員それぞれの天引きの額や支払額が計算できます。

今回のポイント
  • 給与明細には、支給額と控除額が記載される
  • 支給額合計から控除額等を差し引くことを「天引き」と呼ぶ
  • 給与システムを使えば、支給額、控除額、天引きの計算が正確かつスピーディーに行える