企業の情報システムには、大きく分けて次の3種類があります。

①スタンドアローン、②クライアントサーバー、②クラウドサービス

この3種類の企業内の情報システムの一般的な構成とその特徴について理解することで、自社でどのような情報システムを活用するのかを考えるときの基礎知識となります。

ネットワークを作る目的

現在の企業では、複数のコンピュータを使って業務をしています。そのコンピュータをつないで、ネットワークを構築します。
企業内のネットワークをLAN(ローカル・エリア・ネットワーク)と呼びます。社内など限られた範囲で情報をやり取りするためのネットワークです。

企業がネットワークでコンピュータや各種の機器をつなぐのは、次の2つの目的のためです。

資源(データやソフトウェア、高性能な処理能力など)を共有して効率化する

LAN(ローカルエリアネットワーク)の仕組み

データを管理するサーバーやプリンターなどをネットワークに接続すれば、複数台のコンピュータで共有できるので便利です。データやファイルを管理するサーバーを利用すれば、情報が共有されて、作業が効率化します。

このようにLANを使った社内システムを「②クライアントサーバー」システムと言います。「①スタンドアローン」の場合は、一つのパソコンの中にデータやソフトウェアがあり、他のパソコンでは利用することができません。

また「③クラウドサービス」は、インターネットを(暗号化して)介してデータセンターに構築されたその会社専用のサーバーを利用する形態です。クラウドサービスの場合は、社内にサーバーを構築することなく社内で共有して利用することができるため、IT専門家がいない中小企業での活用が大変注目されています。

情報を交換してコミュニケーションする

現在では数値や文字だけでなく、音声や動画もネットワークを通じてやり取りできます。遠く離れた拠点や海外と、インターネットを介した音声通信やウェブ会議システムを使ってコミュニケーションに活用できます。

既に多くの企業ではインターネットと接続し、自社のウェブサイトを構築したり電子メールを使ったりして自社のビジネスに役立てています。このウェブサイトや電子メールも今や自社でサーバーを構築するクライアントサーバー形式ではなく、専用サービスを利用するクラウドサービス形式が一般的になってきました。

現在では更により高度な情報システムもクラウドサービスを活用することで、より度入費用が安く、場合によっては無料で、より効率的・効果的なシステム活用が進んできています。

企業で使われる業務システム

企業では各部門や各担当が連携して様々な業務が行われています。例えば、社員の出退勤を管理して給与計算を行った上で期日に銀行に振り込む、営業担当が売上伝票を作って経理で請求書を出して入金確認をする、購買部門で仕入発注を行って在庫確認した上で棚卸を行うといった多種多様な業務が、部門や拠点をまたいで日々、行われています

こうした業務を「①スタンドアローン」で行うのは担当や部門間での連携ができないため、あまり効率的とは言えません。そこである程度システムの予算がかけられる会社では、こうした業務システムを「②クライアントサーバー」で構築することが一般的でした。ただし、最近では「③クラウドサービス」としてこのような業務システムが登場し、システム予算が少額であっても効果的な業務システムを活用できるようになっています。

システムの種別対象とする業務

給与計算システム 給与計算・賞与計算や各明細書の作成、また年末調整や社会保険手続き業務
販売管理システム 見積・受注・売上・請求・入金管理、また発注・仕入・支払・在庫管理などの業務
財務会計システム 経費など日々の伝票の入力、月次残高試算表、決算書・申告書などの作成業務
今回のポイント
  • 企業の情報システムには①スタンドアローン②クライアントサーバー③クラウドサービスの3種類がある
  • ネットワークを活用して資源の共有や社内外のコミュニケーションに活用できる
  • 企業の業務に合わせて開発された情報システムを業務システムと呼ぶ。最近ではこの業務システムでもクラウドサービスを活用するケースが増えている