今や生活にも、ビジネスにも欠かせない「インターネット」。インターネットがどのようにデータをやり取りしているのか、基本となる仕組みを理解しておきましょう。

世界規模のネットワークのネットワーク

インターネットは、コンピュータが接続されている自分のネットワークと世界中の無数のネットワークが相互に接続された「ネットワーク」の「ネットワーク」です。この世界的なネットワーク(インターネット)を使ってWebや電子メールなどや便利なサービスがたくさん世の中に出ています。

インターネットに接続するには、インターネットへの接続サービスを提供する「プロバイダ(インターネットサービスプロバイダー:ISP)を利用します。

インターネット接続の仕組み

データのやり取りの方式

ネットワークで相互にデータをやり取りするには、様々な「プロトコル」と呼ばれる世界共通の方式で行われます。インターネットでもっとも基本的なプロトコルが「TCP/IP」です。TCP/IPは、たくさんのデータをパケットと呼ぶ小さな塊に分割して送り、送り先で元のように組み立てる仕組みです。

分割されたパケットには、宛先とどんな種類のデータかと何個口で送っているかなどが掛かれたラベルが貼られて送られます。この方式のメリットは大きなデータでも、小分けにして送りますから、ネットワークが遅い環境でも少しずつ送信できることです。送られていないパケットがないかどうかをチェックし、再送を要求する機能を持っています。

インターネット上のデータのやり取りの仕組み

コンピュータを識別するための仕組み「IPアドレス」と「ドメイン名」

データをどこに送るのか、宛先に当たる仕組みを「IPアドレス」といいます。ネットワーク上のコンピュータに付けられた「ネットワーク上の住所」のようなものです。従って同じネットワーク内では同じIPアドレスは使えません。

インターネットを使ってデータをやり取りするコンピュータには「グローバルIPアドレス」が必要です。もちろんインターネット上で他のコンピュータと同じものは設定できませんのでグローバルIPアドレスは世界中で唯一の番号となります。そのためこのグローバルIPアドレスは世界的に管理されていてインターネットに接続する際に申請して取得します。

IPアドレスは、実際にはコンピュータが処理に使う2進数で指定しますが、人間が読みやすいように一般的にはそれを4つに区切って10進数で表して使います。

IPアドレスの例:
2進数表記   1100000.10101000.00000001.00011001
10進数表記  192.168.1.25

10進数にしてもなかなか人間が認識するには難しいのでもっと分かりやすいように「ドメイン名」という名前を付けることがあります。インターネット上で使われるドメイン名もまた世界で重複しないように管理されています。

そしてこの「ドメイン名」と実際の住所に当たる「IPアドレス」を紐付ける役割を、「DNS」という仕組みで行っています。

分かりやすい例としては、インターネットでウェブサイト(ホームページ)を見たいときは、このドメイン名をブラウザのアドレス欄に指定します。

例.ドメイン名  www.smile-works.co.jp

ドメイン名は3つに区切られ、組織の名前、組織の種別、国名を表しています。例えば、以下のようなドメイン名なら、組織名が「smile-works」で、一般企業を表す「co」と、日本を表す「jp」で構成されています。

ちなみに、ブラウザのアドレス欄には「http://www.smile-works.co.jp」と表記されています。ドメイン名の前にある「http://」は「この情報をインターネット上でHTTPという方式(プロトコル)でやり取りしますよ」という指定方法です。ここでは触れませんが「http」以外に「https」や「ftp」など別の方式もあります。

また「http://www.smile-works.co.jp」まで入った表記の仕方を「URL」と呼びます。

今回のポイント
  • インターネットはネットワークのネットワーク
  • インターネットのデータのやり取りには、プロトコルの「TCP/IP」が使われている
  • ネットワークに接続する機器には、識別のためのIPアドレスが指定される
  • ホームページを見るには、IPアドレスに対応した「ドメイン名」を指定する